Analysis & Evaluation SectionCase Study
事例紹介材料解析-2
薄膜材料の硬度評価(マイクロビッカース)
マイクロビッカース硬度計とは、金属や樹脂材料の微小部の硬度を
高精度に測定する装置です。
マイクロビッカース硬度計とは、金属や樹脂材料の微小部の硬度を高精度に測定する装置です。
計測された硬さから弾性率を算出することもできます。2~3μm程度の厚みがあれば測定可能です。
また断面加工を実施すれば多層薄膜のそれぞれの硬度を測定することも可能です。
装置概要

正四角錐のダイヤモンド圧子(対面角136°)を用い、ある一定荷重で試験面を押しつけてくぽみを付ける。
荷重をくぼみ表面積で割った値をビッカース硬さ( HV;vickers hardness )とする。
測定仕様
- 測定荷重:0.0049~19.6N
- 荷重保持時間:5~60秒
- 硬さ表示:HV→HK、HRA、HRB、HRC、HS、HBなどに変換可
- 最小測定厚み:2~3μm(材料により異なる)
分析事例
歯車表面の焼入れ状態の調査

有機高分子材料の含有成分解析(GC/MS)
GC/MS分析では、二次イオン電池電解液成分分析や
電子部品製造工程でのアウトガス分析に有効です。
GC/MS分析では、有機化合物の定性、定量分析を高感度で行います。
材料の特定以外に、揮発性成分の分析も可能で、二次イオン電池電解液成分分析や電子部品製造工程でのアウトガス分析に有効です。
PETフィルムの熱分解GC/MS分析
熱分解GC/MS法を用いて、PETフィルムの含有成分を検証する。
熱分解GC/MS法は微量の試料や溶媒に溶けない試料に有効である。
FTIR法によるPETフィルムの分析例/MS分析

FTIRでは主成分は判別可能だが、添加剤の情報は得られない。
熱分解GC/MS法によるPETフィルムの分析例測定仕様(熱分解:300℃×5min)

主成分であるグリコール類(A)、フタル酸成分(B)、アクリル酸(C)、イソシアネート(D)、含硫黄成分(E)等が検出された。
微量の試料量(1mg以下)でも構造解析が可能。
食品混入異物解析(EDX/FT-IR)
目的
食品中に無機物と思われる異物と有機物と思われる異物が混入していたため、異物の同定をEDS分析及びFT-IR分析により行った。
分析方法
1.無機物のEDS分析
サンプルをPtコーティング
SEM観察の後、EDS分析

2.有機物のFT-IR分析
サンプル後、FT-IR分析、スペクトル解析

まとめ
無機異物
EDS分析の結果、無機異物の主要元素はZn、Feであることが明らかになった。
鉄に亜鉛めっきされたもので、形状とあわせてステープラーの針であることが判明した。
分析
FT-IR分析の結果、有機異物の赤外スペクトルは人体発塵物の標準スペクトルと一致し、外観とあわせて爪であることが判明した。
TSV、希土類磁石の断面解析(EBSD/EDX)
物理解析Topics(TSV、希土類磁石)
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TSV (Through Silicon Via)の分析事例

