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Analysis & Evaluation SectionCase Study

事例紹介
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リチウムイオン電池分野-8

XRDを用いた正極のサイクル劣化解析

大気非暴露雰囲気下での結晶構造評価が可能。
XRDによる三元系正極(ハーフセル)のサイクル劣化解析結果
XRDスペクトル
XRDを用いた正極のサイクル劣化解析
XRDを用いた正極のサイクル劣化解析
  • 初期、サイクル後いずれも層状岩塩型構造のLi(Mn0.33Co0.33Ni0.33)O2である事が確認された。
    従って、サイクルに伴う結晶構造相転移は生じていないことが分かった。
  • サイクル後では、放電状態にも拘わらず六方晶Ⅱの残存が確認された。(本来は六方晶Ⅰ)
    ⇒サイクル後では、Liイオンの挿入脱離反応が阻害された可能性がある。

XRDでは結晶構造の変化を捉える事が出来ます。

放射光XAFSによる充電挙動解析

大型放射光施設を利用した状態解析が可能。
X-ray absorption fine structure
XAFSとは
放射光XAFSによる充電挙動解析
XAFSによる三元系正極の充電挙動解析結果
放射光XAFSによる充電挙動解析
まとめ
  • 充電により全ての金属のXANESスペクトルが高エネルギー側にシフトした。(XAFSではXPSでは捉えられなかった状態変化(価数増加)を捉える事が可能。)
  • MnのXANESスペクトルはMnOよりもMnO2にスペクトル形状が近いことから、Mnの状態はMnO₂に近い構造で充放電反応が生じていると考えられる。

XAFSでは価数評価や原子間距離等、元素の構造を評価する事が可能です。

GC‐MSによる電解液の分析

大気非暴露雰囲気で電池からの電解液抽出と、
有機化合物の定性・定量分析が可能。
前処理方法

Ar雰囲気中で電池から電解液(原液)の抽出、溶媒希釈後、GC-MS分析を実施した。

未試験電解液のトータルイオンクロマトグラム
GC‐MSによる電解液の分析
質量解析結果
GC‐MSによる電解液の分析
  • 主溶媒としてエチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート(DEC)
    及びエチレンカーボネート(EC)が検出された。
  • その他、添加剤と思われるビニレンカーボネート、シクロヘキシルベンゼン、ビフェニル
    及び反応生成物と思われるオキシフッ化リンが検出された。
  • 簡易定量の結果、主溶媒の組成比はEC:DEC:EMC=2:1:2であった。

GC-MSを用いて主溶媒、添加剤、反応生成物の定性・定量が可能です。

放射光XAFSを用いた正極のサイクル劣化解析

放射光を用いて元素の価数や電子状態の解析が可能。
三元系正極(ハーフセル)のサイクル試験結果
放射光XAFSを用いた正極のサイクル劣化解析
放射光XAFSを用いた正極のサイクル劣化解析
XAFSによる三元系正極(ハーフセル)のサイクル劣化解析結果
放射光XAFSを用いた正極のサイクル劣化解析
  • Mn、Coのピーク位置はサイクル後ほとんど変化しなかったが、Niは高エネルギー側にシフトしており、サイクルに伴う価数の増加が確認された。

XAFSでは価数評価や原子間距離等、元素の構造を評価する事が可能です。

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